2021年立春は?立春の意味など
立春は春の始まりの日。
「立」とは、中国語で「始まる」という意味。
かつては一年の始まりの日とも考えられてきた、大切な日なのです。
まだまだ寒い時期ですが、春の芽吹きが少しづつ感じられてくる頃でもありますね。
日本には、古くから一年を24の季節に分ける二十四節気という暦があります。
古代中国で作られた暦で、日本では平安時代頃から使われていました。
立春は、この二十四節気の第一の節気であり、ちょうど冬至と春分の中間の日にあたります。
太陽の動きを基準として、天文学的に定められており、太陽黄経が315度になった日が立春です。
2020年の立春は2月4日ですが、2021年は2月3日になります。
このように立春は、年によって多少変わりますが、だいたい2月3~4日頃になります。
立春の前日が節分です。
立春が新年のようなものなら、節分は大晦日ですね。
節分は、文字通り季節を分ける日です。
節分には、邪気を払う行事として、豆まきが行われます。
立春は、春の始まりの日でもありますが、その日一日だけでなく、二十四節気の次の「雨水(うすい)」までの期間も指します。
「雨水」は2月19日なので、2020年は2月4日から2月18日までの15日間が立春の期間です。
時節のあいさつとしては、寒中見舞いは、立春の前日まで出すことができます。
そして、立春の期間の時節のあいさつは、「立春の候(りっしゅんのこう)」となります。
二十四節気の立春と旧暦正月
二十四節気とは、1年を24等分して季節に名前を付けた暦です。
一年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらに6つずつの期間に分割したものです。
太陽の位置を基準とした季節の分け方です。
そもそも中国や日本では、月の動きに基づいた「太陰暦」が使われていました。
月の満ち欠けはわかりやすいので、広く暦に使われていますが、実際の季節の移り変わりとはずれが生じてしまいます。
そこで、太陽の動きに基づき、一年を24分割した「二十四節気」や、一節気をさらに約5日ずつ3分割した「七十二候(しちじゅうにこう)」という暦が作られ、使用されてきました。
このような暦によって、農業などにきめ細かに対応できるようになったのです。
なお、立春は、全体の第一節気なので、新年と同様にとらえられてきましたが、旧暦の正月とは異なります。
旧暦は、太陰太陽暦(たいいんたいようれき)と言い、明治5年まで使われてきました。
これは、月の動きを基準とした暦で、二十四節気とは違うものです。
旧暦の正月と立春は本来別のものだったのです。
旧正月も現代の一月上旬~二月上旬頃の時期で、立春と時期が近いため、混同する人もいるかもしれません。
双方とも「年のはじめ」だったのですね。
ちょっとややこしいですが。
なお、旧正月と立春はごくまれに(約30年に一回ほど)一致するのですが、その日は大変めでたい日と考えられていました。
立春の縁起物の食べ物は?
立春はどんなものを食べる風習があるのでしょうか?
節分の恵方巻のように、一般に知られているものは少ないと思いますが。
立春は、何といっても新たなシーズンの始まりで、新たな年の始まりでもありますから、縁起物を食べてお祝いしてみるのもよいのではないでしょうか?
〇立春朝搾り
「立春朝搾り」とは立春の日の朝に搾ってできた日本酒のことです。
その日のうちに飲むと縁起がいいとされています。
比較的新しい風習なのですが、縁起の良い祝い酒として近年有名になりました。
「日本名門酒会」が1998年から始めたプロジェクトで、加盟の酒販店で販売されています。
〇立春大吉豆腐
節分と立春2日間にわたって食べる豆腐は、「立春大吉豆腐」と呼ばれます。
古来、「白い豆腐は邪気を追い払うほどの霊力が宿る」と言われていました。
「節分に食べる豆腐は、罪や穢れを祓う」
「立春に食べる豆腐は、清められた体に幸福を呼び込む」
とされます。
豆腐は白いまま食べましょうね。
〇立春生菓子
「立春生菓子」とは、立春の日の朝に作った生菓子のこと。
その日に食べるのが縁起がいいとされています。
桜餅やうぐいす餅などおいしい生菓子を食べて、季節を感じてみるのもよいかもしれませんね。
いかがでしょうか?
立春は、まだまだ寒いとは言え、春が少しずつ目覚め始める季節でもあります。
二十四節気は、時々ニュースにもなりますが、今でも私たちの生活に根差していますね。
大切に季節を感じながら過ごすことで、より心が豊かになれるのではないでしょうか?